03/09/2026
植物から、糸へ。そして布へ。
草木染工房ひとつ屋では、植物から色をいただく「草木染」だけでなく、植物そのものを繊維資源として活用し、糸や布へつなげる研究も進めています。
今回比較しているのは、アケビバナナ、桑、藤、野カラムシの4種類です。
同じ植物繊維でも、色、太さ、硬さ、繊維の長さや状態はそれぞれ異なります。そこで今回は、これらの繊維をそれぞれ灰汁で焚き、どのような変化が起こるのかを比較します。
アケビバナナでは、偽茎から長い繊維を取り出し、糸、草木染、織布までつなげる「新芭蕉布」の研究。
桑では、樹皮を煮たり、叩いたり、ほぐしたりしながら、紙とも一般的な織物とも異なる、ひとつ屋独自の素材「桑樹帛」の研究。
藤では、昔から伝わる藤布の技術を参考にしながら、繊維の取り出し方や糸へのつなげ方を研究しています。
そして野カラムシでは、伝統的な「績む」方法だけでなく、より細かくほぐして「紡ぐ」ことで、従来とは異なる表情の糸をつくれないか試しています。
今回の灰汁焚きで確認したいのは、繊維がどの程度柔らかくなるのか、ほぐれやすくなるのか、色がどう変化するのか、そして糸づくりへつながる可能性が見えるかどうかです。
すべてが同じように成功するとは限りません。
しかし、異なる植物を同じ工程で比較することで、それぞれの性質と、次に試すべき工程が見えてきます。
植物を育て、収穫し、繊維を取り出し、糸にし、染め、織り、一枚の布へ。
ひとつ屋では、完成品だけではなく、その途中にある技術と試行錯誤も大切な研究資産として積み重ねています。
▼ 植物から布へ|アケビバナナ、桑、藤、野カラムシを灰汁で焚く
https://hitotsuya.com/plant-fibers/
【English】
At Hitotsuya, our work with plants goes beyond natural dyeing.
We are also researching how different plants can become fiber, yarn, and eventually cloth.
This experiment compares four materials: akebi banana, mulberry, wisteria, and wild ramie. Each fiber has different characteristics, so we are treating them with wood ash lye to observe changes in softness, separation, color, and their potential for yarn making.
Our goal is not simply to reproduce traditional techniques, but to understand each plant and develop processes that connect cultivation, fiber extraction, yarn making, natural dyeing, and weaving.
The research is still in progress, and we will continue documenting both successful results and unexpected outcomes.
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