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主に鉄の鍛造による各種造形を手がけています。
鉄という素材は、日常の暮らしの中で、小さなねじや金物から、様々な雑貨や道具、家具や機械、乗り物や建築まで、実に多様な形で様々な場所に使われている、とても身近な素材です。
身近だけれど、あまりにも身近にたくさんありすぎて、もしかしたら、少し当たり前のように、あまり気に止められなくなってしまっていることも、あるかもしれません。
硬くて、角張っていて、ぴかぴかに光り輝いていて、どこかひんやりと冷たいイメージ。
近いようで、少し遠いかもしれない鉄のイメージを、もう少し日常の手の中に近づけてみたい。
そんなことを、ふと思います。
コークスやバーナーの炎で、真っ赤に熱した鉄を、ハンマーで叩いて延ばしたり、細くしたり、曲げたり、丸めたり。
鍛造した鉄は、今までとはまた少し違った表情を見せてくれます。
「手に近づけば近づくほど、鉄はあたたかくなる。」
手の中に収まる道具の、納まり具合や持ちやすさを検討している時に、いつもそんなことを思います。
「よく手になじみ、違和感なくフィットする道具。
離れがたく、ずっと手の中にもち続けられるような道具。
そんな道具をずっと持っていると、ふと気がついたときには、自分の体温ですっかり温まっていたりします。
鉄に感じるぬくもり。道具や手にするものに、感じるぬくもり。誰かの作ったものや何かに感じるぬくもり。
何かにぬくもりを感じる時。それを作った人や、そのもの自体が発するぬくもりもあるでしょう。
でももしかしたら、その「もの」が、それを使ったり手にしたり、見たりする人の手や体、心に、あまりにもぴったりと、寄り添うようにフィットすることで伝わってきた、その人自身の温かさなのでは、とも、ふと思ったりもします。
そんな道具やそんなものを作れたら・・・と、一人のつくり手としては、願うばかりです。」
様々なものや人を支え、繋ぐ役割も担っている鉄という素材。
その魅力を活かし、様々な暮らしの中に息づき、溶け込み、末永く使って頂ける道具のあり方を、人と人との関わりの中で深めて行きたいと願っています。
使う人と共に時を重ね、そこにたくさんの思い出が込められるような、豊かな暮らしや心を形作る一助となりえるようなものづくりを志しています。
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